講演詳細

植物生態部門[Forest Ecology]

日付	2024年3月10日
開始時刻	ポスター発表
会場名	532
講演番号	PH-49
発表題目	奄美大島における常緑広葉樹二次林の森林構造および種組成の時間的変化 Temporal change in stand structure and tree species composition of secondary forest in Amami Oshima Island
所属	鹿児島大学
要旨本文	奄美大島には異なる伐採時期の常緑広葉樹林がパッチ上に存在し、成長にともなう森林の構造や種組成の変化を捉えることは、当該森林の不均一性を予測する上で重要な知見を提供する。本研究では、標高50～350mの尾根と谷に位置する森林を対象に、林齢にともなう常緑広葉樹二次林の構造と種組成の変化を明らかにすることを目的とした。2021～2023年に役勝川流域の常緑広葉樹林から調査時点の林齢が31～115年生の林分を尾根と谷で15か所ずつ任意に選び、各林分に400m2の調査区を設置した。これらの調査区で、胸高直径4cm以上の個体を対象に毎木調査を行い、林齢にそった群落属性と種組成の変化を解析した。その結果、林齢にともなう樹体サイズの増加と立木密度の低下が確認され、尾根では小さなサイズの樹木が高い密度で生育し、谷では大きなサイズの樹木が低い密度で生育することが示された。種多様性は、尾根と谷で大きな違いはみられず、一方で、林齢にともなう増加が確認された。個体数密度に基づく種組成は、尾根と谷で大きく異なったが、尾根の種組成が林齢にそって3つのグループに分かれ、とくに、老齢な森林ほど優占種以外の樹種がより多く参入することが明らかとなった。
著者氏名	○鵜川信1 ・ 川西基博2 ・ 田金秀一郎3 ・ 渡部俊太郎4 ・ 榮村奈緒子1 ・ 蜂須賀莉子1 ・ 比江島尚真1 ・ 藤田志歩5 ・ 鈴木英治6
著者所属	1鹿児島大学農学部 ・ 2鹿児島大学教育学部 ・ 3鹿児島大学総合研究博物館 ・ 4鹿児島大学理学部 ・ 5鹿児島大学共通教育センター ・ 6鹿児島大学国際島嶼教育研究センター
キーワード	亜熱帯, 常緑広葉樹二次林, 林齢, 地形
Key word	Subtropical zone, Evergreen broad-leaved secondary forest, Stand age, Topography