第135回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

植物生態部門[Forest Ecology]

日付 2024年3月8日
開始時刻 ポスター発表
会場名 532
講演番号 PH-15(学生ポスター賞審査対象)
発表題目 枝ピクセルの増減過程に着目したUAVによる葉フェノロジーの評価
Assessment of Leaf Phenology using UAVs with focusing on Changes in Branch Pixel
所属 静岡大学
要旨本文 葉フェノロジーの目視調査には多大な労力を要するが、UAVの利用によって大量の個体を少ない労力で調査できる。しかし、UAV画像の欠点として、高木の開葉日を評価しようとした場合、常緑または開葉の早い下層植生を誤検出し、開葉日が早く評価される問題がある。この問題はフェノロジーの大きく異なる種で構成される日本の天然林では顕著になると考えられ、異なる評価手法が求められる。本研究では、高木の枝が自身の葉に覆われていく過程は下層植生の影響を受けないことに着目し、枝を基準とした簡便なフェノロジー調査手法の確立と有効性を検証することを目的とした。調査地は静岡大学・南アルプスフィールドの標高1400mの冷温帯落葉広葉樹林とし、開葉の遅い高木であるキハダ、テツカエデ、ミズメを解析対象樹種とした。オルソ画像から枝のピクセル値を抽出し、決定木で高木の枝を抽出するモデルを構築し、フェノロジーの評価精度を目視調査の結果と比較・検証した。枝と区分されたピクセル数の変化から推定した開葉日の精度は、NDVIに基づく評価と比べて向上した。しかし、枝とササの区別が不完全であったため、期間や樹種を考慮するなど、さらなる改善を図る必要がある。
著者氏名 ○田中秀英1 ・ 花岡創2,1 ・ 楢本正明2,1 ・ 飯尾淳弘2,1
著者所属 1静岡大学山岳流域研究院 ・ 2静岡大学農学部
キーワード フェノロジー, UAV, 機械学習
Key word Phenology, UAV, Machine learning