第135回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

遺伝・育種部門[Forest Genetics and Tree Breeding]

日付 2024年3月10日
開始時刻 ポスター発表
会場名 532
講演番号 PF-38
発表題目 スギ閉鎖型採種園における時期別ジベレリン処理による雄花着花数
The number of male flowers set by GA spraying at different times in a closed Cryptomeria japonica seed orchard
所属 島根県中山間地域研究センター
要旨本文  閉鎖型採種園は冬期にハウスを密閉し屋外の非特定母樹のスギ花粉の侵入を防ぎ、ハウス内の特定母樹同士を確実に交配させることを目的としている。 一般的に露地のスギでは6月頃にジベレリン処理をすると雄花の着花が多くなるとされているが、閉鎖型採種園は露地よりも高温環境となるため、同処理の最適時期が異なることが想定される。 本研究では、島根県飯南町内にある試験用の閉鎖型採種園ハウス内において、2023年5月15日~9月15日まで15日間隔で葉面に100ppmのジベレリン水溶液を散布した。各時期の供試本数は5~6本とし、平均樹高は5月15日で87cm、11月15日で152cmであった。雄花の着花に気付いた8月14日から新たな着花の確認が終了した12月1日までにおいて、15日間隔で雄花着花枝数を調査した。そして、着花枝本数率(%)=(着花枝数/総枝数)×100を算出した。5月15日~8月15日の着花枝本数率は48%~59%と高かった。一方、9月1日、9月15日の処理ではそれぞれ34%、10%と低かった。 本調査からは、島根県の閉鎖型採種園においては、5月~8月がジベレリン処理の適期であり、5月と早い時期の処理でも雄花着花することが確認された。
著者氏名 ○庄司優太
著者所属 島根県中山間地域研究センター
キーワード 採種園, 着花促進, スギ
Key word seed orchard, promotion of strobilus, Japanese cedar