第135回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

遺伝・育種部門[Forest Genetics and Tree Breeding]

日付 2024年3月10日
開始時刻 ポスター発表
会場名 531
講演番号 PF-25
発表題目 トランスクリプトーム解析からみた耐乾性の異なるスギ系統の乾燥応答の違い
Transcriptome analysis of drought response in Japanese cedar clones with contrasting drought tolerance
所属 (国研)森林研究・整備機構 森林総合研究所 林木育種センター
要旨本文 気候変動に伴い、将来的には地域によって夏の降水量の低下や無降水期間の増加などが予測されている。その適応策として、林業主要樹種であるスギでは、これまでに5回の乾燥試験が行われ、九州から東北にかけて集められた200を超える精英樹の耐乾性が評価された。その結果、スギの耐乾性には大きな種内変異があることが明らかになった。しかし、スギの耐乾性の高い系統がなぜ乾燥で枯れにくいのか、そのメカニズムについてわかっていない。本研究では、スギの耐乾性の高い系統と低い系統における、乾燥に対する初期反応の違いを分子レベルから明らかにするため、網羅的な遺伝子発現解析を行なった。乾燥試験の結果から明らかになった耐乾性の高い系統と低い系統のさし木苗を材料として用いた。潅水を停止後、目視でシュートの萎れが確認できるまでの間、時系列で4回(0、9、16、23日後)、シュートを採取した。これらのサンプルからRNAを抽出し、RNA-seq解析を行なった結果、両者で遺伝子発現に違いがあることを明らかにした。
著者氏名 ○能勢美峰1 ・ 永野聡一郎1 ・ 松下通也1 ・ 高島有哉1 ・ 平尾知士1 ・ 安田悠子2 ・ 山野邉太郎1 ・ 栗田学1
著者所属 1国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所林木育種センター ・ 2鹿児島大学農学部
キーワード スギ, トランスクリプトーム解析, 乾燥応答, 耐乾性, 種内変異
Key word Japanese cedar, transcriptome analysis, drought responce, drought tolerance, intraspecific variation