第135回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

造林部門[Silviculture]

日付 2024年3月10日
開始時刻 ポスター発表
会場名 531
講演番号 PE-20
発表題目 海岸砂丘地に植栽した広葉樹に対するクロマツ保護樹の効果
Effects of Japanese black pine as nurse trees on broadleaf trees planted on coastal dune areas
所属 鳥取大学
要旨本文  海岸砂丘地に植栽した広葉樹は夏季の高温や乾燥が大きな枯損要因となっている。海外の乾燥地緑化では被陰によって環境ストレスを緩和する保護樹が活用されている。本研究ではクロマツを保護樹とし,その周辺に植栽した2年生苗の活着および成長を調査した。 調査地は鳥取県鳥取市福部町の海岸砂丘地において3成長期が経過したクロマツを保護樹とし,2023年3月10日にエノキ,トベラ,クロマツを植栽した。保護樹から植栽木の間隔は10,20,50cmとし,保護樹1本当たり南北方向に2本ずつ植栽した。そして,2023年3~10月,植栽木の枯損数および枯損要因,成長量を測定した。1処理当たりの保護樹は4本 とし,繰り返しは3回とした。 保護樹北側に植栽したクロマツを除き,いずれの樹種も保護樹から10㎝の植栽木の累積枯損率が10~50%と最も低く,保護樹からの距離が遠くなるほど植栽木の枯損率が高くなる傾向が認められた。また,保護樹からの距離が同じ場合,いずれの樹種も南側の植栽木よりも保護樹の影が当たる北側の植栽木の枯損率が低かった。海岸砂丘地に植栽した広葉樹の枯損率は保護樹によって低下することが明かになった。
著者氏名 ○山中啓介1 ・ 下之航太2 ・ 多山尚希2 ・ 半田みほ2 ・ 岩永史子2
著者所属 1鳥取大学農学部附属フィールドサイエンスセンター ・ 2鳥取大学農学部
キーワード 保護樹, クロマツ, 海岸砂丘地, 広葉樹植栽, 乾燥
Key word nurse trees, Japanese black pine, coastal dune, Planting of broadleaf trees, drought