第135回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

造林部門[Silviculture]

日付 2024年3月10日
開始時刻 ポスター発表
会場名 531
講演番号 PE-17
発表題目 北海道の針葉樹人工林に生育する広葉樹の本数・材積に影響する要因
Factors affecting the number and volume of broad-leaved trees growing in coniferous artificial stands in Hokkaido
所属 北海道立総合研究機構林業試験場
要旨本文 北海道には約150万haの針葉樹人工林が存在しているが、そのすべてが健全に生育しているわけではない。気象害や病害などによって植栽木の多くが死亡し、その後の管理が放棄された林分(不成績造林地)も存在する。不成績造林地にはその後、自然に広葉樹が侵入(更新)し、針広混交林や広葉樹林に推移している林分も存在するものの、広葉樹の本数や材積に影響する要因に関する知見は限られている。本研究ではモニタリングデータを用いて、北海道の針葉樹人工林(15年生以上のトドマツ、カラマツ人工林など:約400林分)に生育する広葉樹の生育実態(本数と材積)およびそれに影響する要因について解析を行った。広葉樹の混交割合(林分材積に対する広葉樹の割合)が10%未満の林分の相対頻度は約20%であった。広葉樹の混交割合が50%以上、90%以上の値を示す林分がそれぞれ約40%、約15%存在していた。このことは、針広混交林や広葉樹林に推移した林分がかなり高い割合で存在していることを示していた。樹種込みの解析では、広葉樹の材積に影響する要因として植栽木の材積と林齢が選択され、植栽木の材積と林齢は広葉樹の材積に対して、それぞれ負、正の効果を与えていた。
著者氏名 ○大野泰之1 ・ 吉田俊也2 ・ 梅木清3 ・ 蝦名益仁1
著者所属 1北海道立総合研究機構森林研究本部林業試験場 ・ 2北海道大学北方生物圏フィールド科学センター ・ 3千葉大学大学院園芸学研究科
キーワード 針葉樹人工林, 不成績の程度, 落葉広葉樹
Key word coniferous artificial stand, degree of unsuccessful, deciduous broad-leaved tree