第135回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

林政部門[Forest Policy]

日付 2024年3月10日
開始時刻 ポスター発表
会場名 541
講演番号 PA-24
発表題目 川瀬善太郎『林政要論』改訂版草稿をめぐって
On the revised draft of "Rinsei-youron" by KAWASE Zentaro
所属 東京大学
要旨本文 東大林政学研究室初代教授である川瀬善太郎の代表作の一つ『林政要論』(1903年)には改訂版草稿が存在する。東大農学部改修工事を機に、報告者はこの存在を確認するに到った。改訂版草稿は、目下、同研究室にて修復準備中である。改訂の全容が未詳であるため、本報告では、エンドレスの著作を援用した補完箇所の一部に注目する。川瀬の生涯や学問については多くの文献が存在するものの、川瀬の経歴、とくに留学前のドイツ人教師からの学び、2説に分かれるドイツでの留学先や、帰国後の再渡航についての情報は不明な部分が多く、上記『林政要論』改訂意図の理解にはこれらの情報が必須である。ドイツ林政学と川瀬との接点にかかわるこれらの諸点を探訪した後、本報告では、エンドレスと川瀬との接点の確認、草稿での補筆に用いられようとしていたエンドレスの著作とその刊年の特定、改訂版草稿の作成時期の推定などの作業を行った上で、川瀬にとっての『林政要論』改訂の必要性や意義の一端を考察する。草稿全体の検討、学説史の彫啄は今後の課題となる。
著者氏名 ○古井戸宏通1 ・ 山岸健一2
著者所属 1東京大学大学院農学生命科学研究科 ・ 2林業経済研究所
キーワード 林政学, 学説史, マックス・エンドレス
Key word forest policy, history of academic theories, Max Endres