第135回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

微生物部門[Forest Microbes]

日付 2024年3月10日
開始時刻 11:15
会場名 331
講演番号 M7
発表題目 針葉樹林と広葉樹林の土壌細菌・真菌・線虫群集構造と共起ネットワーク構造
Community and co-occurence network patterns of bacteria, fungi and nematodes in coniferous and broadleaf forest soils
所属 三重大学大学院
要旨本文 人工林から二次林に転換する際の生育環境の変容は,樹種の転換だけでなく地下部の土壌生物群集の構造や多様性に影響し,さらには連関する生物間の相互作用にも影響すると考えられる.本研究では,異なる森林タイプにおける地下部の生物群集の主要な分類群とその連関を解明するため,三重県津市のスギ人工林とコナラを主体とした広葉樹二次林の土壌細菌,真菌,線虫群集構造のメタバーコーディングとそれらの共起ネットワーク構造を調べた.その結果,各生物群の群集構造はスギ人工林と二次林の間で有意に異なった.細菌のα多様性はスギ人工林と二次林の間で有意差はなかったが,真菌と線虫はスギ人工林で有意に高くなった.真菌と線虫の共起ネットワーク構造から,スギ人工林では腐生菌と真菌食性線虫Ditylenchusが,二次林では外生菌根菌と真菌食性線虫Filenchusのノードが主に検出された.今後は,さらに異なる生物間の共起ネットワーク構造を解析し,得られる結果にもとづき森林タイプにおける主要な分類群とその連関を議論する.
著者氏名 ○北上雄大 ・ 松田陽介
著者所属 三重大学大学院生物資源学研究科
キーワード スギ, コナラ, Miseq, 土壌理化学性, 機能群
Key word Cryptomeria japonica, Quercus serrata, Miseq, Soil physicochemical properties, Functional groups