第135回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

利用部門[Forest Engineering]

日付 2024年3月10日
開始時刻 14:15
会場名 432
講演番号 K9
発表題目 作業道の路面材料としての木質バイオマス発電由来クリンカアッシュの効果
Effect of clinker-ash from woody biomass power generation as a pavement material on spur roads
所属 高知大学
要旨本文 木質バイオマス発電所の燃焼灰は通例は廃棄物として処理される。塊状の固形灰(クリンカアッシュと呼称する)を無加工で利用する例はほとんどないが,木質発電用の低質材を産する森林で,泥濘化しやすい土質での作業道の路面改良材にクリンカアッシュが適用できれば,資源の循環利用の一環を担うことにもなる。そこで,高知県宿毛市の木質バイオマス発電所のクリンカアッシュ(性状試験値のpHは9.89)を土佐清水市および四万十市の作業道路面に敷設した箇所において,2023年1月および7~11月に,路面強度に関しては現場CBR試験,アルカリ成分の影響は土壌pH計で道縁から1.0mまでを調べた。現場CBRについては,敷設直後は低いものの締固めと2~3カ月の車両走行により対照の無敷設区間と同等になった。敷設厚は薄い方が現場の土砂と混ざり強度が出やすい傾向が認められた。pHは対照の5~6前後に対し敷設箇所は7~8程度で,敷設後2~3カ月で値は高くなる傾向が認められた。ただし,調査地により山側・谷側の別,および路側からの距離と敷設の有無についての傾向が異なり,降雨時の路面流の状況が影響している可能性が考えられた。
著者氏名 ○鈴木保志1 ・ 保坂空2 ・ 中村亘汰2 ・ 永野正朗3
著者所属 1高知大学教育研究部自然科学系農学部門 ・ 2高知大学農林海洋科学部 ・ 3株式会社グリーン・エネルギー研究所
キーワード 作業道, 路面材料, クリンカアッシュ, 木質バイオマス発電, 影響
Key word spur road, pavement material, clinker-ash, woody biomass power generation, effect