第135回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

立地部門[Forest Environment]

日付 2024年3月10日
開始時刻 9:45
会場名 341
講演番号 I2
発表題目 攪乱・圧縮を受けた森林土壌の低温条件下での回復
Recovery of disturbed and compacted forest soils under low temperature conditions.
所属 信州大学
要旨本文  大型林業機械の導入やシカの踏圧などによる土壌への影響が報告されている。そこで,森林土壌表層の物理性変化が深層部の土壌水分動態に及ぼす影響を評価する目的で人工降雨実験を行った。その結果,土壌表面に圧縮処理を加えると深層部への浸透速度に遅れが生じることなどが明らかになった。その一方で,冬期間を経て再度降雨実験を行うと,圧縮処理以前の浸透速度に回復することが明らかとなった。その理由の一つとして,冬期間の表層土壌の凍結・凍上と気温上昇後の融解が考えられた。一般に,土壌の凍結・凍上や融解は土壌浸食の一因と考えられてきた。しかしその一方で,圧力を受けて固化した土壌を解きほぐすような働きがあると考えられる。そこで,冬期間の土壌凍結の状況を把握する目的で,ヒノキ人工林斜面内で気温と地温の観測を行った。また,圧縮処理を加えた試験区において一定間隔で土壌硬度の測定を行った。さらに,この試験区から不攪乱土壌試料を採取し,室内で低温条件下において凍結させ,凍結前と融解後の試料の孔隙組成の差異などについて検討を行った。
著者氏名 ○小野裕1 ・ 横川晴人2 ・ 情野敦2
著者所属 1信州大学農学部 ・ 2信州大学大学院総合工学系研究科
キーワード 土壌攪乱, 土壌圧縮, 土壌物理性, 土壌回復
Key word Soil Disturbance, Soil Compaction, Soil Physical Properties, Soil Recovery