第135回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

遺伝・育種部門[Forest Genetics and Tree Breeding]

日付 2024年3月10日
開始時刻 14:15
会場名 341
講演番号 F1
発表題目 フモトミズナラQuercus mongolicoides の起源と分布拡大について
On origin and expansion of Quercus mongolicoides
所属 名古屋大学
要旨本文 フモトミズナラ (Quercus mongolicoides) は、東海地方と北関東地方に隔離分布する日本固有の種である。フモトミズナラは、その主根が地中を斜めに伸びるという特異な性質を有している。フモトミズナラの根の斜行という性質は、東海地方と北関東地方で共通しているが、この根の斜行という性質がそれぞれの地域で独立して獲得されたとは考えにくい。演者は、下記のような地史的背景のもとで、フモトミズナラが東海地方で起源したと考えている。 周伊勢湾地域 (愛知・岐阜・三重) では、更新世の初期に、大きな地殻変動が生じ、現在の濃尾平野を含む地域に東海湖という巨大な湖が形成された (最盛期はおよそ300万年前)。その後、東海湖の湖底が隆起し、砂礫からなる丘陵地帯が形成された (およそ200-100万年前)。土地が隆起する変動環境である上に、立地は砂礫層からなる尾根で乾燥した貧栄養の厳しい生育環境である。母種 (モンゴリナラを想定) の個体群が断片化し、根の伸長に関わる調節遺伝子の突然変異によって、根の斜行という性質が獲得されたものと推測しうる。 フモトミズナラの起源した時期についても触れる。
著者氏名 ○広木詔三
著者所属 名古屋大学情報学研究科
キーワード フモトミズナラ, 起源, 分布拡大
Key word Quercus mongolicoides, origin, expansion