第135回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

造林部門[Silviculture]

日付 2024年3月10日
開始時刻 11:15
会場名 342
講演番号 E8
発表題目 低密度植栽と低コスト樹幹注入法により海岸クロマツ林は維持管理できるのか
Can coastal forests be maintained using low-density and low-cost trunk injection ?
所属 石川県農林総合研究センター 林業試験場
要旨本文 クロマツ海岸林造成では10,000 本/ha植栽という密な植栽密度を基準とし,基準ができた頃は初期の生育環境の悪さによる枯損が多く見られたが,近年は環境の悪さによる枯損はほとんど見られなくなった。しかし、近年はマツ材線虫病により多くのマツが枯損し、各地で対策は取られているが、収まる気配は無い。現在、樹高が高いマツ林が見られる場所は主に景勝地であり、このような場所では全木樹幹注入により被害が抑えられている。そこで、筆者らは低コスト樹幹注入法を考案し、令和5年度日本海岸林学会酒田大会で発表した。今回は考案した方法で樹幹注入がどれくらい低コストになるかを明らかにする。また、この方法が導入されれば、薬剤散布は必要なくなり、駆除費も大幅に下げられる。さらに、低密度植栽であれば低コスト樹幹注入を施工する本数も少なくなるためコストが抑えられる。このように低密度植栽による植栽費と除伐費の削減および全木樹幹注入による薬剤散布費と駆除費の削減と低コスト樹幹注入法のコストを比較し、低コスト樹幹注入による維持管理方法が長期間の維持管理法として有効であるかを検討する。
著者氏名 ○小倉晃1 ・ 江崎功二郎1 ・ 丸章彦2
著者所属 1石川県農林総合研究センター林業試験場 ・ 2株式会社ニッソーグリーン
キーワード クロマツ, 海岸林, 植栽密度, 低密度, 樹幹注入
Key word black pine, coastal forests, Planting Density, Low Density, trunk injection