第135回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

経営部門[Forest Management]

日付 2024年3月8日
開始時刻 15:45
会場名 413
講演番号 D14
発表題目 森林内空隙構造による微気象への影響評価
Microclimate effect for forest void structure
所属 千葉大学
要旨本文 本研究は森林構造の複雑性を把握するための新たな指標として,地上レーザーで取得された「空隙」を検討した。空隙の特徴を把握することは森林内の樹木だけでなく下層植生の生育状況などの情報を包括的に理解することに繋がると考え,森林内空隙を階層別にボクセル数(量的特徴),ホットスポット数(質的特徴)の2つの観点から評価した。また,それらが森林内微気象,特に気温と湿度とどのような関係を持つか明らかにした。 解析を行った結果,量的特徴,質的特徴の2変数ともに階層別に林分タイプで異なる傾向を示した。また,階層ごとで2変数間の関係性に差異が見られた。これらの結果より,空隙から森林構造の把握を行う際は目的に応じた変数の選択が必要であることが明らかになった。ボクセル数と微気象の関係では観測月,階層に依らずボクセル数と最低気温に負の相関が見られ,低階層のボクセル数と10月の最高湿度には正の相関が見られた。ホットスポット数と微気象の関係では概ねボクセル数の傾向と類似した結果が得られたが,ボクセル数の方がより微気象との相関関係が強いことが明らかになった。
著者氏名 ○青柳寛太郎1 ・ 加藤顕1 ・ 中島史雄2 ・ 瀬戸口浩彰3
著者所属 1千葉大学大学院園芸学研究科 ・ 2伝兵衛農園 ・ 3京都大学大学院人間環境学研究科
キーワード 地上レーザー, 空隙, ボクセル, 微気象
Key word TLS, void, voxel, microclimate