第135回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

風致・観光部門[Landscape Management and Tourism]

日付 2024年3月10日
開始時刻 9:15
会場名 413
講演番号 B5
発表題目 支笏湖の適正利用を目的とした費用負担導入に対する利用者意識
User attitudes towards the appropriate recreational use introduction of voluntary fees in Lake Shikotsu
所属 北海道大学
要旨本文 支笏洞爺国立公園の支笏湖では,非動力船利用の増加に伴い,水中および水辺の生態系への悪影響,ゴミや船舶の放置などの課題が生じている。こうした課題解決のために,2024年度からの利用者負担の導入が検討されている。水辺環境での利用者負担の導入は日本ではほとんど事例がない。本研究の目的は,2023年度に実施された実証実験でのアンケート調査から,利用者負担の導入に対する利用者意識を把握するとともに,次年度からの導入方法についての示唆を得ることである。アンケートは2023年9月に690部配布し,回収率は27.1%であった。分析の結果,期待される利用者負担の使途は,ごみ問題や利用マナーといった利用に関わる課題解決が筆頭となった。筆者らが行ってきた山岳域での利用者負担の導入に対する意識調査では,生態系の保全といった項目が期待される利用者負担の使途の筆頭となることがほとんどであったのでこの結果は意外なものであった。また回収率も全般的に低く,現場でもアンケート調査票の受け取り拒否が多いなど,水辺環境での利用者負担の導入は山岳域でのそれと比較して,利用者の協力意識が低い可能性がある。
著者氏名 ○深津幸太郎1 ・ 庄子康2 ・ 愛甲哲也2
著者所属 1北海道大学大学院農学院 ・ 2北海道大学大学院農学研究院
キーワード 協力金, 国立公園, 支笏湖
Key word voluntary fees, National Park, Lake Shikotsu