第135回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

風致・観光部門[Landscape Management and Tourism]

日付 2024年3月10日
開始時刻 15:15
会場名 413
講演番号 B16
発表題目 山村の雑穀栽培及び利用方法の把握ー石川県白峰の3種類の雑穀を事例にー
Exploring ways of cultivation and utilization for minor millets existing in a mountain village
所属 名古屋大学大学院
要旨本文 石川県白山市白峰地域では、山中で焼畑、製炭、養蚕などが行われていた出作りという生活が営まれており、雑穀類が主食として食べられてきた。同地域では現在でもヒエ、アワ、カマシ(シコクビエ)が栽培継承されている。本研究では、それら3種の雑穀の栽培・利用状況を把握し、それらの雑穀の種類による違いとその要因を明らかにすることを目的にする。 調査の結果、個人や地元資料館、NPOなど多様な栽培主体の存在が確認できた。2023年には地域内におけるアワ、ヒエの栽培は3主体が、カマシの栽培は4主体が行うなど、栽培事例数に大きな差は見られなかった。しかし、ヒエ・アワは自家消費や種子継承のために栽培されていたが、カマシは地域内の飲食店での提供や、加工されてお土産として販売されていたなど、雑穀の利用状況は大きく異なっていた。ヒエ・アワに比べカマシは、伝播の歴史、日本での現在の栽培事例数などの点で特徴的であり、地域資源として対外的に宣伝しやすいことが要因のひとつとして考えられた。
著者氏名 ○上田隆太郎 ・ 原田一宏
著者所属 名古屋大学大学院生命農学研究科
キーワード 山村, 雑穀, 伝統農業
Key word mountain village, millet, traditional agriculture