第135回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

林政部門[Forest Policy]

日付 2024年3月10日
開始時刻 11:00
会場名 431
講演番号 A24
発表題目 山林評価人に関する研究
Study on forestry appraiser
所属 国立研究開発法人森林研究・整備機構 森林総合研究所
要旨本文 近年、森林が持つ生物多様性保全機能や、温暖化対策の一部を担う二酸化炭素吸収機能が注目され、クレジット化の動きが顕在化している。2018年制定の森林経営管理法においては林地の集約化に主眼がおかれ、丸太が原資となるセクターでは山林の集積にも関心が向けられている。一方で、森林所有者にとっては経営意欲が後退局面にあるとされる。こうした状況は、林地の流動化を促す可能性を有しているといえる。だが、日本では林地売買の明確な市場が無く、林地が適正に評価されていない問題を孕んでいる。森林投資が活発な米国では、林地売買にかかわり第三者評価人が存在する。そこで、本報告では、日本において林地売買にかかわる評価制度に相応する競売評価人に視点をあて、その現状を報告する。本報告における競売評価人とは、「民事執行法に基づいて、競売物件の売却基準価額を評価する人をいい、不動産の鑑定評価に関する専門的な知識・経験を有する者」とされ、執行裁判所が選任する。事実上、不動産鑑定士が任務にあたる。2023年9月~12月間で地目に山林を含む全国の競売物件数は64件、その評価人は全国で57人であった。
著者氏名 ○大塚生美1 ・ 堀靖人2 ・ 丸山佳久3
著者所属 1国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所東北支所 ・ 2国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所 ・ 3中央大学
キーワード 山林, 評価人, 林業経営, 林地売買, 森林投資
Key word forestry, Assessor, forestry management, forestland dealing, forest investment