第135回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

林政部門[Forest Policy]

日付 2024年3月8日
開始時刻 15:45
会場名 412
講演番号 A12
発表題目 山形県西置賜郡のブナ林の地球観測衛星画像をマタギと一緒に見る
Analyzing earth observation satellite images of beech forests in Yamagata Prefecture together with Matagi
所属 東京外国語大学
要旨本文 山形県西置賜郡には、ブナ林が広がる。そこでは集落の人々により春季春熊猟や、山菜、キノコなど様々な利用がされている。また、林業も施業されており、拡大造林により植えられた杉林だけでなく、ブナの二次林も用材、パルプ、おが粉用として切り出されている。本発表では、実際に林業に従事しながら関係を持った、山衆と呼ばれるマタギと共に広葉樹林化を進めるためには何が必要かを考えた過程を報告する。山衆は、専業ではなくそれぞれに地域に根差した生業を持っていた退職後の者が多い。彼らは実際に山を歩いて林地がどのように施業され、回復してきたかを観察している。その視点を、研究の俎上にのせるために、宇宙からの衛星画像データを共に眺めながら話を聞いた。山衆は山での情報伝達に無線機をいち早く導入したりと、最新の技術への親和性を持つ。衛星画像の利用は現在では実験的だが、季節ごとの画像が得られることで広葉樹の樹種の同定や樹齢の推定に役立つことが期待される。山をしこたま歩いてきた経験者共にこれからの山の保全、観光利用、資源利用について考え、まずは作業道のルート選びについて検討した。
著者氏名 ○林剛平
著者所属 東京外国語大学現代アフリカ地域研究センター
キーワード ブナ, 二次林, 衛星画像
Key word beech, secondary forest, satellite images