No.40 再度山の植林と関連資料

ふたたびさんのしょくりんとかんれんしりょう

番号 No.40
登録年 2019年
認定対象 以下の要素。
【林業跡地】積苗工の石積み遺構群および周辺森林4.8ha
【資料群】写真ガラス原板5点、造林台帳、砂防工事台帳
分類・形式 林業跡地、資料群
成立年代 1902(明治35)年
所在地 (遺構群)兵庫県神戸市北区山田町下谷上字中一里山
所有・管理者 神戸市(遺構群、ガラス原板、造林台帳)、兵庫県(砂防工事台帳)

神戸市の後背山地である六甲山系は明治時代、はげ山化が進行し、治山に多くが費やされた。六甲山系西部に位置する再度山(ふたたびさん)でも1902(明治35)年以降、東京帝国大学の本多静六博士が設計に深く関わる形で、積極的な砂防造林事業が実施された。

本多の指導もあって、事業開始時の荒廃状況や植林のための積苗工の施工状況がわかる写真と、植林後3時点の定点写真およびそのガラス原板が現存しており、事業に要した大きな苦労を想起させる。このほか、現存する造林台帳や砂防工事台帳、当時の林業専門誌などによって事業の詳細を知ることができる。

現地では、砂防・植林事業の成功により森林が完全に回復しているのみならず、上記写真にも対応する積苗工の石積み遺構群が現存している。住宅開発等が行われた箇所もあるが、特に再度公園から再度山山頂にかけての区画は遺構の観察や森林の眺望を通じて砂防・植林事業の意義を今に伝えるための好適な環境が備わっている。 このように、現存する資料群と遺構群及び再生した山林が総体として、六甲山系の砂防・植林事業の歴史を今に伝える、価値ある林業遺産であるとして選定した。

  • 明治36年(1903年)時点の積苗工の施工状況

  • 植林から5年後の状況

  • 石積みの遺構

  • 造林台帳

前のページへ戻る