No.34 琉球王朝時代の多良間島の「抱護」と『林政八書』

りゅうきゅうおうちょうじだいのたらまじまの「ほうご」と『りんせいはっしょ』

番号 No.34
登録年 2018年
認定対象 多良間島の「抱護」、『林政八書』の林業技術体系
分類・形式 林業景観、技術体系
成立年代 「抱護」:18世紀(1742年頃)、『林政八書』:明治18(1885)年
所在地 「抱護」:沖縄県多良間村字仲筋、字塩川 『林政八書』:沖縄県浦添市(林政八書研究会)
所有・管理者 「抱護」:多良間村教育委員会、仲筋字会、塩川字会 『林政八書』:林政八書研究会

18世紀の琉球王国で三司官(宰相)として活躍した蔡温は、強大な力を誇る清や島津藩の強い影響下にある琉球王国の国力を充実させる政策として、林業を重視した。琉球の風土に適した諸施策を考案、実施し、築城用材や大型船舶用材などの自給に努めたほか、防風・水源涵養・土砂流出防備等の機能を高めるため、海岸一帯には「潮垣」(すがき)という防風林、内陸部には「抱護」(ポーグ、ほうご。村抱護)と呼ばれる樹林帯の整備を奨励した。
この蔡温の指示で整備された「抱護」のうち最も良好に保存されているものが、1742年に造成された多良間島の「抱護」である。また、蔡温の林業政策が具現化された一連の法令を、沖縄県が明治18年(1885年)にまとめて刊行したものが『林政八書』である。
全長が約1.8kmにわたり、現在も集落や農地を保護している多良間島の「抱護」は、蔡温および琉球王朝の林業政策を今に伝える貴重な樹林帯である。また、『林政八書』自体は近代の刊行物であるが、その知見や精神が研究会等の活動を通じて研究・普及されることで、沖縄の森林・林業の発展に資することが期待されるため、包護林と合わせて『林政八書』を林業遺産として選定する。

  • 多良間島の「抱護」

  • 『林政八書』(林政八書研究会所有)

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