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2016年度林業遺産(No.22)木曽式伐木運材図会

「木曽式伐木運材図会」は、江戸時代後期頃の木曽地方や飛騨地方で行われていた伐木・運材の技術について、上巻21点と下巻21点の美麗な絵図で描いた絵巻物である。奥山で大木を伐採するところから、造材、「サデ」や「シュラ」による搬出・集材、木曽川でのいかだによる流送、熱田白鳥木場での集積、大型船による海上輸送までの様子が、作業工程順に絵図と詞書ことばがきで記載されている。

作者、作成時期、作成目的等については明確ではないが、近年の研究によって、1854年に飛騨国高山郡代役所の地役人土屋秀世が絵師の松村寛一に描かせて解説を付した「官材画譜」をオリジナルとする、派生作品のひとつではないかと推測されている。また、南宗画派系を出発点に基本的な西洋画法を習得し、近世型の写生画派である円山派にも触れて制作活動を展開していた明治期日本画家が複数で描き分けた作品であったと想定される。

江戸後期頃における林業・木材産業の状況について詳細な絵図により説明する本資料は、日本林業史の研究・教育等にとって極めて重要な資料であることはもちろん、鑑賞性や日本近代絵画史の面からも貴重な価値を有していることから、林業遺産にふさわしいものとして選定する。

認定対象: 木曽式伐木運材図会(絵巻物2巻)

所在: 長野県長野市大字栗田715-5 中部森林管理局 総務企画部 経理課

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元伐之図